立ち仕事は痩せる?消費カロリーを職業別に紹介!

2023年12月11日更新

立ち仕事は痩せる?消費カロリーを職業別に紹介!

「立ち仕事で痩せた」「立ち仕事はカロリーを消費する」といった話を耳にすることがあると思います。工場や飲食店、小売店などは立ち仕事が中心になりますが、実際にダイエット効果はあるのでしょうか。

今回は、立ち仕事とデスクワークの比較も交えながら、消費カロリーやダイエット効果について解説していきます。

立ち仕事で痩せたい!立ち仕事の消費カロリーは?

まず、「どうすれば痩せるのか」というメカニズムですが、消費カロリーと摂取カロリーを比較したときに、「消費カロリーのほうが多ければ痩せる」「摂取カロリーのほうが多ければ太る」と考えて良いでしょう。
そして、消費カロリーを計算する際に役立つのが「METs」という指標です。

METsとは?

METs(メッツ)は、国際的に使われている身体活動の強度をあらわす単位です。
安静時(静かに座っている状態)を1としたときと比較して、何倍のエネルギーを消費しているかを示します。

たとえば、「歩く」「掃除機をかける」「子どもと遊ぶ」などは3METs程度、「やや速歩」「通勤で自転車に乗る」「階段をゆっくり上る」などは4METs程度、「ゆっくりとしたジョギング」などは6METs程度、「エアロビクス」などは7METs程度、「ランニング」「クロールで泳ぐ」「重い荷物を運搬する」などは8METs程度となっています。国立健康・栄養研究所の「身体活動のメッツ(METs)表」という資料に主な身体活動のMETsがまとめられています。

METsが分かれば、以下の式によってエネルギー消費量を計算することができます。

エネルギー消費量(kcal) = 1.05 × エクササイズ(METs・時)× 体重

たとえば・・・

・体重60kgの人が1時間、犬の散歩をした(3METs)ときの消費カロリー

1.05 × 3METs × 60kgで、189kcalとなります。

・体重60kgの人が4時間、座って静かにテレビを見た(1.3METs)ときの消費カロリー

1.05 × 1.3METs × 4時間 × 60kgで、327.6kcalとなります。

METsの高い身体活動を長時間おこなえば消費カロリーが増えるので、痩せやすくなると言えます。では、立ち仕事のMETsはどのくらいなのでしょうか。

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痩せるためには、消費カロリーを増やすことが不可欠です。そのためには、体を動かすことが必要です。しかし、ジョギングやジム通いは時間的・精神的に続けるのが難しいこともあります。

そこで、仕事をしながら体を動かす方法を検討してみてはいかがでしょうか。仕事後に時間を取られずに、消費カロリーを増やしながらお金を稼ぐことができれば、一石二鳥です。

体力を要する仕事は一般的に敬遠されがちですが、働きながら運動できると考えると、それは魅力的な仕事と言えるでしょう。

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【ケース別】立ち仕事の消費カロリー

「立ち仕事」と言っても、その内容は様々です。
工場勤務で言えば、立ちっぱなしでライン作業に従事するケースもあれば、工場内をあちこちと歩き回る仕事もありますし、重い物を運んで移動する作業もあります。「身体活動のメッツ(METs)表」を元に、いくつかのパターンに分けて立ち仕事のMETsや消費カロリーを見ていきましょう。

METs=3.0の立ち仕事

METs=3.0の立ち仕事としては、以下のような作業が挙げられます。

・立位作業:楽な労力(例:バーテンダー、商店の販売員、組立作業、書類整理、コピーをとる、図書館司書、クリスマスツリーの飾りつけ、会話、体育授業での着替え、立位)

・立位作業:楽からほどほどの労力(例:重い部品の組立や修理、溶接、部品の仕入れ、自動車修理、梱包、看護)

・製造業(例:機械加工、板金加工、機械整備、旋盤作業、溶接)、楽からほどほどの労力

METs=3.0の立ち仕事を6時間おこなった場合の消費カロリーは以下のとおりです。

体重消費カロリー
60kg1.05 × 3.0 × 6時間 × 60kg = 1,134kcal
70kg1.05 × 3.0 × 6時間 × 70kg = 1,323kcal

METs=3.5の立ち仕事

METs=3.5の立ち仕事としては、以下のような作業が挙げられます。

・仕事中の歩行:4.0km/時、ゆっくり、11.3kg未満の軽い物を運ぶ

・運搬のために歩く:4.5-5.1km/時、ほどほどのペース、平らで固い地面

METs=3.5の立ち仕事を6時間おこなった場合の消費カロリーは以下のとおりです。

体重消費カロリー
60kg1.05 × 3.5 × 6時間 × 60kg = 1,323kcal
70kg1.05 × 3.5 × 6時間 × 70kg = 1,543.5kcal

METs=4.5の立ち仕事

METs=4.5の立ち仕事としては、以下のような作業が挙げられます。

・立位:ほどほどの労力、物を持ち続ける、4.5-9.1kg、ほとんど歩行しない、あるいはじっとしている

・肉体労働や単純労働:全般、ほどほどの労力

METs=4.5の立ち仕事を6時間おこなった場合の消費カロリーは以下のとおりです。

体重消費カロリー
60kg1.05 × 4.5 × 6時間 × 60kg = 1,701kcal
70kg1.05 × 4.5 × 6時間 × 70kg = 1,984.5kcal

立ち仕事と座り仕事の消費カロリーの差はどのくらい?

一般的な立ち仕事の消費カロリーが分かったところで、デスクワークなどの座り仕事との比較をしてみましょう。

デスクワークのMETsは1.5

「身体活動のメッツ(METs)表」によると、「座位作業:楽な労力(例:オフィスワーク、化学実験、パソコン作業、簡単な組み立て作業、時計の修理、読書、デスクワーク)」のMETsは1.5です。
METs=1.5の座り仕事を6時間おこなった場合の消費カロリーは以下のとおりです。

体重消費カロリー
60kg1.05 × 1.5 × 6時間 × 60kg = 567kcal
70kg1.05 × 1.5 × 6時間 × 70kg = 661.5kcal

METs3.0の立ち仕事と比べた場合、消費カロリーに2倍の差があることが分かります。

体重立ち仕事(METs=3.0)座り仕事(METs=1.5)
60kg1,134kcal567kcal
70kg1,323kcal661.5kcal

食事による平均摂取カロリー

立ち仕事と座り仕事では、消費カロリーに2倍の差が生まれることが分かりました。この消費カロリーの差は、食事に換算するとどのくらいになるのでしょうか。
日本人の一般的な食事メニューのカロリーは以下のとおりです。

メニューカロリー(kcal)
ご飯1膳普通盛り(140g)235
食パン1枚(6枚切り)190
カツ丼893
天丼805
アジの塩焼き定食519
しょうが焼き定食823
天ぷらそば564
月見うどん420
ソース焼きそば505
ペペロンチーノスパゲッティ601
ピザ593
ハンバーガー260
ビーフカレー942
ハンバーグ デミグラスソース629
五目ラーメン667
チャーハン755
肉まん260
ビール(300ml)121
ウーロンハイ(350ml)103
アイスクリーム196
ショートケーキ446
どらやき218

体重60kgの人が6時間の仕事をする場合、「METs=3.0の立ち仕事」と「METs=1.5の座り仕事」では消費カロリーに567kcalの差がありました。これは、天ぷらそば約1杯分のカロリーです。体重70kgの人の場合、同じ条件で消費カロリーに662kcalの差がありました。これは、五目ラーメン1杯分のカロリーになりますし、ショートケーキ&どらやきでも同程度のカロリーになります。

立ち仕事でも座って作業する時間もあり、その内容は様々なので一概には言えませんが、少なくともデスクワークに比べると消費カロリーは多くなります。ここまでの計算は1日の仕事を前提にしていますが、1ヶ月、半年、1年と積み重なると大きな差が生まれます。立ち仕事は必ず痩せるとは言い切れませんが、食事の量が適正であればダイエットの効果が期待できるでしょう。

立ち仕事をし続けると基礎代謝はどうなる?

ダイエットをするうえでは「基礎代謝」を考慮することも重要です。一般的に、基礎代謝が高いほど痩せやすい体になると言われます。

基礎代謝とは?

基礎代謝とは、上向きで横になった状態で肉体的・精神的に安静であり、睡眠することなく、腕や脚などを動かさずに24時間で消費するエネルギー量のことを言います。私たちは、この状態でも心臓を動かしたり体温を維持したりするために筋肉や臓器が動いており、エネルギーを消費しています。このエネルギーが基礎代謝であり、分かりやすく言えば、「何もしていなくても消費するエネルギー」と言うことができます。

基礎代謝量は性別や年代によって異なります。厚生労働省は以下のとおり、基礎代謝の基準値を示しています。

男性女性
年齢参照体重基礎代謝量(日)年齢参照体重基礎代謝量(日)
18歳〜29歳64.5kg1,530kcal18歳〜29歳50.3kg1,110kcal
30歳~49歳68.1kg1,530kcal30歳~49歳53.0kg1,160kcal
50歳~64歳68.0kg1,480kcal50歳~64歳53.8kg1,110kcal
65歳~74歳65.0kg1,400kcal65歳~74歳52.1kg1,080kcal
75歳以上59.6kg1,280kcal75歳以上48.8kg1,010kcal

また、基礎代謝量は個人の身体的条件(身長・体重)によっても変わります。詳しく知りたい方は、以下の自動計算サイトを使ってみましょう。

>> 基礎代謝量 – 高精度計算サイト|casio
https://keisan.casio.jp/exec/system/1161228736

基礎代謝量が高い状態は、何もしていなくても消費するカロリーが多いということなので、痩せやすく太りにくい体になります。ですが、上記の表を見ても分かるように基礎代謝量は年齢とともに少なくなっていきます。では、基礎代謝量を上げる(維持する)ためにはどうすれば良いのでしょうか。

一般的に、基礎代謝量を上げるために重要だと言われているのが、筋肉をつけることです。特に、大胸筋や広背筋、大臀筋(お尻の筋肉)や太もも、ふくらはぎなど、大きな筋肉を鍛えるのが効果的です。その意味で、立ち仕事はこれらの筋肉を使うため、筋肉量の維持・増加につながり、基礎代謝量も上がりやすい(維持しやすい)と言えるでしょう。

立ち仕事でダイエットをするときのポイントとは?

ダイエットの効果を期待して立ち仕事をする人は、以下のようなポイントを意識するとより痩せやすくなるでしょう

ポイント①正しい立ち姿勢

立ち仕事でダイエット効果を狙うなら、正しい姿勢を意識することが大事です。壁に、頭・肩・お尻・ふくらはぎ・かかとを付けて立ってみましょう。このとき、腰の後ろに手のひらがスッと入る隙間があれば正しい姿勢です。隙間がなかったり、隙間のある姿勢を保つのがつらいと感じたりするときは姿勢が悪くなっている可能性があります。また、腰の後ろに拳が楽々入るような隙間がある方は、「反り腰」になっている可能性があります。

姿勢に不安がある方は、整体院などに行って正しい立ち姿勢を覚えたうえで立ち仕事に臨むようにしてください。正しい立ち姿勢を維持できていれば血流や筋肉バランスが良くなるので、より高いダイエット効果が期待できるでしょう。

ポイント②立ちながらできるトレーニングをする

同じ姿勢で立ちっぱなしの仕事の場合は、仕事中や休憩中に以下のようなトレーニングをするのがおすすめです。

立ち仕事しながらトレーニング「つま先立ち」

脚がむくむ原因の一つが、ふくらはぎの筋力不足だと言われています。つま先立ちをすることでふくらはぎの筋肉を鍛えることができるので、むくみの解消やふくらはぎの引き締め効果が期待できます。

① 脚を少し開いて立つ

② 勢いよくかかとを上げて、つま先立ちをする

③ ゆっくりとかかとを下ろして、床に付かないギリギリの位置で止める

④ ②に戻って繰り返す

立ち仕事しながらトレーニング「太ももを引き締める」

立ち仕事をしているときに脚を内側に蹴る動作をすることで、内ももを鍛えることができます。逆に、外側に蹴る動作をすることで、外ももやお尻を鍛えることができます。

① 脚を少し開いて立つ

② 片方の脚を少し前に出す

③ つま先は正面に向けたまま、脚を内側(外側)に蹴るように何度か動かす

④ ②に戻って繰り返す

立ち仕事しながらトレーニング「お腹を引き締める」

立ち仕事をしているときに呼吸に変化をつけることで、腹筋を鍛えることができます。お腹の引き締め効果が期待できるほか、姿勢改善にもつながります。

① 息を目いっぱいに吸ってお腹を膨らませる

② 息を空っぽにするイメージで全部吐き出す

③ 息を吐ききったら、お腹を引っ込めた状態で30秒キープする

④ ①に戻って繰り返す

ポイント③食事制限をする

痩せるためには「消費カロリー > 摂取カロリー」の状態を維持することが重要です。「運動しているのに痩せない」という場合、原因は食べ過ぎでしょう。消費カロリーを増やすだけでなく、摂取カロリーを減らすこと、すなわち、食事制限をすることも重要です。

摂取カロリーを減らそうと食事を抜いたり、炭水化物を排除したりする人もいますが、あまりおすすめできません。無理なく摂取カロリーを減らすためには、たとえば以下のような工夫がおすすめです。

  • ジュースをお茶に変える
  • マヨネーズをノンオイルドレッシングに変える
  • 毎日の晩酌を週3日にする
  • 揚げ物は週2回までにする
  • お菓子を買い置きしないようにする
  • 揚げ物をやめて、炒め物にする
  • 野菜料理から食べ始める など

立ち仕事のデメリット・リスクとは?

立ち仕事のデメリット・リスクについてご説明します。

立ち仕事のリスク①足のトラブルが起きることがある

立ち仕事のなかには、ほとんど移動せず、立ちっぱなしで同じ作業に従事する仕事もあります。このような仕事は筋肉の動きが少なくなり、特に足の血流が悪化しがちです。足の血流が滞ると、足の疲れやだるさ、むくみなどのトラブルの原因になります。

立ち仕事のリスク②腰痛の原因になることがある

立ち仕事が続くと筋肉が固まって、腰痛の原因になることがあります。特に「中殿筋」と呼ばれる骨盤を支えている筋肉に負担がかかると、腰痛を引き起こしやすくなります。

立ち仕事のリスク③慣れるまでは疲れやすい

デスクワークをしていた人が立ち仕事を始める場合など、慣れないうちは疲れが出やすかったり、筋肉痛が起きたりすることがあります。個人差はありますが、慣れるまでに1~2ヶ月は見ておいたほうが良いでしょう。慣れてくれば、必要な筋肉がついてきたり動作のコツが分かってきたりして、疲れを感じにくくなるはずです。

やっぱり立ち仕事いやだ!

メリット・デメリットを知った上で、やっぱり立ち仕事を避けたい方もいるでしょう。
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まとめ

ダイエットのために運動しようと思っても、その時間をとるのが難しく、挫折してしまう人は少なくありません。しかし、立ち仕事なら仕事中にも運動効果が得られるので、仕事が終わってからジムに通ったり、ジョギングをしたりする必要はありません。無理なくダイエットをしたい人は、立ち仕事にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

※参考:

活動量の評価法 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

メッツ / METs | e-ヘルスネット(厚生労働省)

身体活動のメッツ(METs)表|国立健康・栄養研究所

https://www.nibiohn.go.jp/files/2011mets.pdf

日本人の食事摂取基準(2020年版)|厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

『毎日の食事のカロリーガイド 第3版』(女子栄養大学出版部)

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