失業保険(失業手当)がもらえる人の条件とは?金額目安や期間、手続きの流れを解説

2023年12月11日更新

失業保険(失業手当)がもらえる人の条件とは?金額目安や期間、手続きの流れを解説

仕事を辞め、次の仕事が決まっていない人にとって、「いつから失業保険をもらえるのか?」「失業保険でいくらもらえるのか?」ということは重大な関心事になるはずです。失業保険を生計の足しにして、次の仕事に備えたいものです。今回は、失業保険を受け取れる条件や金額の計算方法、ハローワークでの手続きなどについて解説していきます。

失業保険とは?失業手当とは?

失業保険とは、離職して失業状態にある人が安定した生活を送りながら、一日でも早く再就職できるように支援することを主な目的とした制度です。端的に言えば、「収入が途切れる失業中にお金を支給するので、早く仕事を見つけてくださいね」という制度だと言えるでしょう。

なお、失業保険は正式には「雇用保険」と言いますが、「失業保険」という呼び方のほうが一般的になっています。また、失業保険によって支給されるお金のことを、正式には「基本手当」と言いますが、こちらも「失業手当」と呼ばれるのが一般的です。

失業保険を受け取れる条件とは?

失業保険による給付金(失業手当)を受け取るには、大前提として、ハローワークが定める「失業の状態」にある必要があります。失業の状態とは、「ハローワークに来所し、求職の申込みをおこない、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても、職業に就くことができない状態」を言います。それゆえ、働く意思がない人や、病気や怪我、妊娠や出産などによってすぐに就職することができない人などは、失業の状態にあるとは言えないため、失業手当を受け取ることはできません。

失業手当を受け取るためには、失業の状態にあることに加え、離職前の勤務先で雇用保険に入っており、なおかつ一定の条件を満たす必要があります。一定の条件は以下のとおり、離職理由によって変わってきます。

一般の離職者「自己都合退職の場合」

自分の都合で退職した人は、一般の離職者という扱いになります。転職や結婚などを理由に退職する場合は、自己都合退職に該当します。ただし、病気や親族の介護など自分の意思に反する理由による退職の場合は、後述する「特定理由離職者」に該当するケースもあります。

一般の離職者は、以下の条件を満たしていれば失業保険を受給することができます。

・離職の日以前2年間に、失業保険の「被保険者期間」が通算して12ヶ月以上あること

特定理由離職者「自己都合退職の例外の場合」

自己都合による退職の場合でも、退職理由が特定の条件に該当する場合は「特定理由離職者」として認められるケースがあります。たとえば、以下のような理由による退職者は、特定理由離職者となります。

  • 体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力の減退、聴力の減退、触覚の減退などにより離職した者
  • 妊娠、出産、育児などにより離職し、雇用保険法第20条第1項の受給期間延長措置を受けた者
  • 父もしくは母の死亡、疾病、負傷などのため、父もしくは母を扶養するために離職を余儀なくされた場合、または常時本人の看護を必要とする親族の疾病、負傷などのために離職を余儀なくされた場合のように、家庭の事情が急変したことにより離職した者
  • 配偶者、または扶養すべき親族と別居生活を続けることが困難となったことにより離職した者
  • 結婚などの理由により、通勤不可能または困難となったことにより離職した者

特定理由離職者は、以下の条件を満たしていれば失業保険を受給することができます。

  • 離職の日以前1年間に、失業保険の「被保険者期間」が通算して6ヶ月以上あること

特定受給資格者「会社都合退職の場合」

会社都合で退職した人は、「特定受給資格者」に該当します。会社都合というのは倒産や解雇などのことで、再就職の準備をする時間的な余裕がなく離職せざるを得なくなった人は特定受給資格者となります。

特定受給資格者は、以下の条件を満たしていれば失業保険を受給することができます。

  • 離職の日以前1年間に、失業保険の「被保険者期間」が通算して6ヶ月以上あること

失業保険の給付日数はいつからいつまで?

失業保険の手続きをしてすぐに失業手当が給付されるわけではありません。ハローワークに行って手続きをした日から7日間は、離職理由にかかわらず失業手当は給付されません。この期間は「待期期間」と言われます。待期期間の満了後、実際に失業手当が給付されるタイミングは一般の離職者と特定理由離職者・特定受給資格者で変わってきます。

▼一般の離職者の場合
待期期間の満了後、さらに2ヶ月の給付制限期間が設けられています。

▼特定受給資格者・特定理由離職者の場合
待期期間が満了したら、失業手当の支給が開始されます。ただし、実際にお金が口座に振り込まれるまでには、手続きから1ヶ月程度かかります。

また、失業手当がもらえる期間(所定給付日数)は、離職理由や離職時の年齢、被保険者であった期間などによって変わってきます。具体的には以下のとおりです。

▼自己都合、定年退職などにより離職した人

被保険者であった期間
1年未満1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
全年齢90日120日150

▼倒産、解雇などにより離職した人

被保険者であった期間
1年未満1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
被保険者であった期間90日90日120日180日
30歳以上35歳未満120日180日210日240日
35歳以上45歳未満150日240日270日
45歳以上60歳未満180日240日270日330日
60歳以上65歳未満150日180日210日240日
被保険者であった期間
1年未満1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
45歳未満150日300日
45歳以上65歳未満360日

失業保険で受け取れる金額と計算方法

失業保険によって受け取れる失業手当の金額の計算方法についてご説明します。

賃金日額、基本手当日額の上限額・下限額

基本手当日額とは、失業手当の1日あたりの給付額のことを言います。つまり、失業手当の給付額(総額)は「基本手当日額 × 給付日数」で決定します。基本手当日額の求め方は以下のとおりです。

基本手当日額 = 賃金日額(退職前6ヶ月の賃金合計 ÷ 180) × 給付率(50~80%)

ただし、基本手当日額も賃金日額も以下のとおり、上限額・下限額が決められています。

離職時の年齢賃金日額の上限額賃金日額の下限額基本手当日額の上限額基本手当日額の下限額
29歳以下13,520円2,577円6,760円2,061円
30~44歳15,020円7,510円
45~59歳16,530円8,265円
60~64歳15,770円7,096円

基本手当日額の金額目安【年齢別】

賃金日額(w円)給付率基本手当日額(y円)
離職時の年齢が29歳以下
2,577円以上4,970円未満80%2,061円~3,975円
4,970円以上12,240円以下80~50%3,976円~6,120円(※1)
12,240円超13,520円以下50%6,120円~6,760円
13,520円(上限額)超6,760円(上限額)
離職時の年齢が30~44歳
2,577円以上4,970円未満80%2,061円~3,975円
4,970円以上12,240円以下80~50%3,976円~6,120円(※1)
12,240円超15,020円以下50%6,120円~7,510円
15,020円(上限額)超7,510円(上限額)
離職時の年齢が45〜59歳
2,577円以上4,970円未満80%2,061円~3,975円
4,970円以上12,240円以下80~50%3,976円~6,120円(※1)
12,240円超16,530円以下50%6,120円~8,265円
16,530円(上限額)超8,265円(上限額)
離職時の年齢が60〜64歳
2,577円以上4,970円未満80%2,061円~3,975円
4,970円以上11,000円以下80~45%3,976円~4,950円(※2)
11,000円超15,770円以下45%4,950円~7,096円
15,770円(上限額)超7,096円(上限額)
※1 y=0.8w-0.3{(w-4,970)/7,270}w
※2 y=0.8w-0.35{(w-4,970)/6,030}w,y=0.05w+4,400のいずれか低いほうの額

失業保険の受給額シミュレーション

年齢が25歳で、月給30万円の人が7年間勤務した会社を自己都合で退職した場合の失業手当の受給額についてシミュレーションしていきましょう。

  • 賃金日額:30万円 × 6ヶ月 ÷ 180 = 10,000円
  • 基本手当日額:上記の算式に当てはめると5,971円
  • 失業手当の給付額:5,971円 × 90日 = 537,390円

なお、離職理由が会社都合だった場合は以下のようになります。
・失業手当の給付額:5,971円 × 120日 = 716,520円

失業手当の算出は計算が複雑なので、以下のようなシミュレーションサイトを使うと便利です。

>> 雇用保険の給付額(失業給付金)の計算 – 高精度計算サイト|CASIO

失業保険をもらうまでの手続きの流れと必要なもの

失業保険の手続きはハローワークでおこないます。基本的な手続きの流れは以下のとおりです。

STEP①必要書類の準備

はじめにハローワークに提出するための必要書類を揃えます。必要書類は以下のとおりです。

  • 雇用保険被保険者離職票
  • マイナンバーカード
    ※マイナンバーカードがない場合、マイナンバーが確認できる書類(通知カード、個人番号の記載がある住民票から一つ)と身元確認書類(運転免許証、官公署発行の身分証明書、写真付き資格証明書、公的医療保険の被保険者証、年金手帳のうち一つ)
  • 証明写真(縦3cm × 横2.5cm)2枚
  • 本人名義の預金通帳、キャッシュカード

STEP②ハローワークで手続き開始

現住所を管轄しているハローワークで手続きをおこないます。このとき、離職票などの必要書類を提出するとともに、求職の申請をおこないます。また、雇用保険説明会参加の日時を決定します。原則として、この日が受給資格決定日になります。受給資格決定日から7日間は待期期間になるので、その間は失業手当が給付されることはありません。

STEP③雇用保険説明会に参加

雇用保険説明会に参加して、今後発生する諸手続きや失業認定申告書の作成方法、ハローワークのパソコンで求職活動をおこなう方法などの説明を受けます。また、このときに1回目の失業認定日が決定します。

STEP④求職活動

失業認定を受けるまでの間、ハローワークの窓口で職業相談・職業紹介を受けるなど、求職活動をおこないます。

STEP⑤失業認定

失業認定日になったら、ハローワークに失業認定申告書を提出し、失業認定(失業状態にあることの確認)を受けます。失業認定のためには月2回以上の求職活動が必要になるので、失業認定申告書には求職活動の内容について記載します。

STEP⑥失業手当給付

通常、失業認定日から5営業日後に失業手当が指定の口座に振り込まれます。その後も原則として4週間に1回、失業認定を受けることで失業手当の給付を受けます。

失業保険の受給中にアルバイトはできる?

失業手当の給付を受けている間にアルバイトとして働くことはできますが、場合によっては失業手当の給付が受けられなくなってしまう可能性があります。以下の3点には注意するようにしましょう。

注意点①待期期間中のアルバイトは避ける

7日間の待期期間中にアルバイトをして収入を得ると、失業保険の給付額に影響が出たり、給付開始のタイミングが遅れたりする可能性があります。待期期間中のアルバイトは避けるべきでしょう。

注意点②働きすぎると失業手当を受給できなくなる

失業保険の給付を受けている間にアルバイトをすることはできますが、1週間の所定労働時間が20時間以上になる場合や、31日以上の雇用が見込まれる場合など、雇用保険の対象になるほど働くと、失業手当の給付が受けられなくなってしまいます。

注意点③アルバイトをするなら必ずハローワークに申告する

失業手当の給付を受けている間にアルバイトをする場合、どれだけ収入が少なかったとしても必ずハローワークに申告しなければなりません。申告を怠ってアルバイトをしていることが判明した場合、不正受給として処罰される可能性があります。

再就職したときのお祝い金とは?受給条件や手続きについて

再就職したときのお祝い金(再就職手当)とは、失業保険の受給者が早期に再就職先を見つけたり、事業を開始したりした場合に支給される手当のことであり、より早期の再就職を促すことを目的にした制度です。

再就職手当の受給条件

再就職手当の支給を受けるためには、以下のすべての要件を満たす必要があります。

①受給手続き後、7日間の待期期間満了後に就職、または事業を開始したこと。
②就職日の前日までの失業の認定を受けたうえで、基本手当の支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上あること。
③離職した前の事業主に再び就職したものでないこと。また、離職した前の事業主と資本・資金・人事・取引面で密接な関わり合いがない事業主に就職したこと。
④受給資格に係る離職理由により給付制限(基本手当が支給されない期間)がある方は、求職申込みをしてから、待期期間満了後1ヶ月の期間内は、ハローワークまたは職業紹介事業者の紹介によって就職したものであること。
⑤1年を超えて勤務することが確実であること。
⑥原則として、雇用保険の被保険者になっていること。
⑦過去3年以内の就職について、再就職手当または常用就職支度手当の支給を受けたことがないこと(事業開始に係る再就職手当も含む)。
⑧受給資格決定(求職申込み)前から採用が内定していた事業主に雇用されたものでないこと。

再就職手当の受給金額

再就職手当の額は、以下の算式によって算出します。

  • 基本手当日額 × 所定給付日数の支給残日数 × 給付率(60%または70%)

所定給付日数の3分の2以上を残して早期に再就職をした場合は、基本手当の支給残日数の70%の額が支給されます。所定給付日数の3分の1以上を残して早期に再就職をした場合は、基本手当の支給残日数の60%の額が支給されます。つまり、早く再就職した人ほど再就職手当の金額が大きくなるということです。

再就職手当の手続き方法

再就職手当の額は、以下の算式によって算出します。
・基本手当日額 × 所定給付日数の支給残日数 × 給付率(60%または70%)

所定給付日数の3分の2以上を残して早期に再就職をした場合は、基本手当の支給残日数の70%の額が支給されます。所定給付日数の3分の1以上を残して早期に再就職をした場合は、基本手当の支給残日数の60%の額が支給されます。つまり、早く再就職した人ほど再就職手当の金額が大きくなるということです。

H3:再就職手当の手続き方法
再就職手当を受給するための手続きは以下の流れで進めます。

▼STEP①採用証明書の用意
再就職手当を受給するためには、まず再就職先で採用証明書に必要事項を記入してもらう必要があります。採用証明書は、失業保険の「受給者のしおり」に含まれているほか、Webサイトからダウンロードすることもできます。

▼STEP②再就職手当支給申請書の交付
ハローワークに採用証明書と雇用保険受給資格者証、失業認定報告書を提出します。これにより、ハローワークから再就職手当支給申請書が交付されます。

▼STEP③再就職手当支給申請書を再就職先に提出
再就職先に入社したら、再就職手当支給申請書を記入してもらいます。また、再就職先が前職の会社と関連がないことを証明する書類や、勤務実績を証明する書類(タイムカードの写しなど)も用意してもらいます。

▼STEP④再就職手当支給申請書と雇用保険受給資格証の提出
ハローワークへ再就職手当支給申請書と雇用保険受給資格者証を提出します。再就職先が前職の会社と関連がないことを証明する書類と勤務実績を証明する書類も併せて提出します。申請が受理された場合、約1ヶ月後に再就職手当が振り込まれます。

失業保険受給中の健康保険・年金の支払いはどうするの?

失業手当を受給している間も、原則として健康保険料や年金保険料の支払いが必要になります。

健康保険料の支払い

健康保険料の支払いは、以下の3つのいずれかの方法になります。

▼任意継続被保険者になる
任意継続とは、前職における健康保険組合の保険に引き続き加入する方法です。在職中は保険料を会社と折半して支払っていましたが、離職すると全額自己負担になります。なお、任意継続の期間は最長で2年間です。

▼国民健康保険に加入する
国民健康保険に加入するという選択もあります。会社都合の退職によって雇用保険の特定受給資格者に認定されている人は、健康保険料の支払いが減免される場合があります。

▼配偶者の扶養家族になる
配偶者が加入している健康保険の扶養家族になる方法もあります。

国民年金保険料の支払い

失業中の人は、国民年金第1号被保険者となります。在職中は保険料を会社と折半して支払っていましたが、離職すると全額自己負担になります。ただし、保険料を納付するのが難しい場合は、保険料免除制度や保険料納付猶予制度を利用できる可能性があります。

まとめ

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