フォークリフト免許の取得は難しいの？落ちる理由や合格のコツを徹底解説

フォークリフト免許の試験は難易度が低く、ほとんどの人が合格できますが、ごくまれに落ちるケースもあります。今回は、フォークリフト免許の取得をお考えの方に向け、試験に落ちる理由や確実に合格するための方法などについて解説していきます。

フォークリフト免許は難しい？難易度は？

工場や倉庫などの構内で、フォークリフトを使って荷役作業をするためには資格が必要になります。
それが、「フォークリフト運転技能講習」もしくは「フォークリフト特別教育」です。

通常、「フォークリフト免許」と言ったら「フォークリフト運転技能講習」のことを指します。この免許の難易度は低く、講習受講者のほとんどが合格しています。免許の取得に必要な日数も短いため、仕事をしながら週末に取得する、といった方法をとることもできます。

受験者全員が合格するとは限りませんが、一般的には取得が容易な免許と言えます。

フォークリフト免許の合格率

フォークリフト免許の合格率は公開されていませんが、95％以上だと言われています。

100％に近い合格率があるのは、フォークリフト免許を取得させることを前提とした試験だからです。教習所などから発表されているわけではありませんが、受講者全員に合格させるため、学科試験に出題される内容を教えてもらえたり、実技試験をクリアできるレベルになるまで練習させてもらえたりするようです。

フォークリフトの免許取得にかかる日数

フォークリフト免許を取得するためには、運転技能講習として学科11時間、実技24時間、合計35時間の講習を受けるのが原則です。ただし、特定の運転免許を保有している人やフォークリフト特別教育を修了している人、フォークリフトの実務経験がある人などは一部のカリキュラムが免除され、講習時間が31時間、15時間、11時間に短縮されます。日数で言えば最短で2日、最長でも5日で免許を取得することができます。

フォークリフト免許の詳しいカリキュラムなどは、以下の記事で詳しく解説しています。

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フォークリフト免許の取得方法！費用や期間、試験内容から活用できる職種まで

フォークリフト免許の講習内容

学科講習

実技講習では、実際にフォークリフトの操作・運転をおこないます。実技は原則として以下の2科目です。

• 走行の操作：20時間
• 荷役の操作：4時間

実技は個人差がありますが、操作に慣れない人はコツを掴めるまで多めに練習させてもらえます。

学科試験

学科試験は、4つの選択肢から正しいものを選ぶマークシート方式です。科目ごとの合格点は以下のとおりです。

• 荷役：30点（12点以上）
• 走行：30点（12点以上）
• 力学：20点（8点以上）
• 法令：20点（8点以上）

合計：100点（60点以上）

100点満点中60点以上の獲得で合格となりますが、各科目において4割以上、荷役については６割以上の正答率が必要となっています。
試験時間は60分で、終了後すぐに採点され結果が伝えられます。学科試験に不合格だった場合は、その場で簡単に講習を受け、再試験となります。

実技講習

実技講習では、実際にフォークリフトの操作・運転をおこないます。実技は原則として以下の2科目です。

• 走行の操作：20時間
• 荷役の操作：4時間

実技は個人差がありますが、操作に慣れない人はコツを掴めるまで多めに練習させてもらえます。

実技試験

実技試験では、実技講習で学んだことをひと通り実践します。具体的には、以下のような流れで進められます。

• 点検・安全確認をしてフォークリフトに乗車する
• 前進して荷物を積む
• 後退してスタート地点へ戻る
• 前進して荷物を降ろす
• 後退してゴール地点へ行く
• 安全確認をして降車する

実技試験は減点方式でおこなわれ、100点満点中70点以上の獲得で合格となります。

フォークリフト免許の実技試験の採点基準・減点ポイント

以下は採点方法の一例となります。受験先によって異なる場合があるため、詳細な情報は実施機関でご確認ください。

フォークリフト免許の実技試験で即不合格となるミスとは？

受験する教習所などによって違いはありますが、以下のような行為は即不合格となる可能性があります。

• シートベルト未着用
• パレットへのフォーク差し込み不足
• フォークの先で荷物をつく
• フォークで荷物を高く持ち上げたまま移動

フォークリフト免許の試験で落とされる理由

フォークリフト免許の試験で不合格とされるパターンは、学科試験で点数が基準に達していない場合と、実技試験で点数が基準に達していない場合です。しかし、学科試験は点数が基準以下でもその場で再講習・再試験がおこなわれます。そのため、フォークリフト免許の試験に落ちる人のほとんどは、実技試験で不合格になるパターンです。

実技試験の最大のポイントは、フォークリフトで安全に荷物を運べるかどうかです。つまり、不合格とされるのは、実技試験で危険な運転がおこなわれた場合です。厚生労働省の調査によると、フォークリフトに起因する災害発生件数（そのうちの死亡災害件数）は以下のように推移しています。

• 2019年：2,145件（20件）
• 2020年：1,989件（31件）
• 2021年：2,028件（21件）

参考：フォークリフトに起因する労働災害の発生状況｜厚生労働省労働災害統計

例年、2,000件程度はフォークリフトによる労働災害が起きており、20件以上の死亡災害が起きていることが分かります。安全運転ができない人は人命にかかわるような重大な事故を起こす可能性があるため、実技試験で危険な運転をした人は不合格とされます。

また、「とりあえず講習に出ておけば受かる」と考えている人や、試験官の指示に従わず、何度注意しても改善が見られない人も不合格になる可能性があります。フォークリフト免許の試験は合格させることを前提とした試験ですが、やる気がない人や安全運転が期待できない人は例外です。

フォークリフト免許の試験に合格するために

フォークリフト免許の試験に合格するためには、講習を真面目に受講することと、実技試験で緊張しないことが大切です。講習を真面目に受講することは言うまでもありません。実技試験については、他の受講者が見ていることもあり、人によっては緊張から焦りが生まれたり、頭が真っ白になって操作手順を間違えてしまったりすることもあります。平常心で取り組めばほぼ合格できる試験なので、周囲の人は気にせず、目の前の操作を一つひとつ丁寧におこなうことに集中しましょう。

フォークリフト免許を取得するメリット

フォークリフト免許があると転職に有利

フォークリフト免許を持っている人は、製造業や物流業、建築業や小売業など幅広い業界で活躍することができます。特に、求人が多いのは工場です。工場勤務には様々な職種がありますが、フォークリフト免許を持っていれば就職・転職の選択肢も広がりますし、待遇的にも好条件が期待できます。

フォークリフト免許はすぐに取得できる

フォークリフト免許は難易度が低く、事前に学習をする必要もなく、容易に取得することができます。最短で2日、最長でも5日あれば取得でき、教習所によっては休日のみのコースもあるので、働きながらでも取得可能です。

フォークリフト免許は更新の必要がない

免許・資格のなかには数年おきに更新する必要があるものもありますが、フォークリフト免許は更新の必要がありません。一度取得してしまえば、生涯活かすことのできる免許です。

まとめ

フォークリフト免許は取得が容易で必要とされる場面が多く、活用しやすい免許です。
講習の受講から免許取得までにかかる時間も短く、転職やキャリアアップを考えている人にとっても持っていると良い免許の一つと言えます。

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