派遣の契約満了は自己都合?会社都合?失業保険の給付制限(2025年4月改正)

2026年8月31日更新

派遣の契約満了は自己都合?会社都合?

派遣の契約満了は、「自分が更新を断った」なら自己都合、「更新を希望したのに派遣会社や派遣先の都合で更新されなかった」なら会社都合(特定理由離職者)として扱われるのが基本です。この違いで失業保険をもらい始めるまでの期間が変わります。2025年4月の法改正で自己都合の給付制限は原則1ヶ月に短縮されました。この記事では、どちらになるかの判断基準と、失業保険を受け取るまでの流れを解説します。

契約満了は自己都合?会社都合?判断のポイント

派遣の契約が期間満了で終わったとき、ハローワークでの扱いは「誰が更新を望まなかったか」で決まります。

状況扱い給付制限
自分から「更新しない」と伝えた自己都合退職原則1ヶ月(2025年4月〜)
更新を希望したが、派遣先・派遣会社の都合で更新されなかった会社都合(特定理由離職者)なし
次の派遣先を紹介されたが断った自己都合になる可能性が高い原則1ヶ月
病気・介護・妊娠などやむを得ない理由で更新できなかった特定理由離職者なし

ポイントは、契約満了そのものが「会社都合」になるわけではないことです。「次も働きたい」と派遣会社に伝えていたかどうかで扱いが分かれるので、更新の意思確認があったときの回答は記録に残るように(メールやアプリなど)しておくと安心です。

「次の仕事を紹介されたが断った」はどうなる?

派遣会社は契約満了の前後に次の派遣先を探すのが一般的です。ここで紹介された仕事を本人が断った場合、「働く機会があったのに辞退した」とみなされ、自己都合になる可能性が高くなります。逆に、紹介がなかった、または明らかに条件が合わない仕事しか紹介されなかった場合は、会社都合として認められることがあります。派遣会社が発行する離職票の「離職理由」の欄を必ず確認し、納得できなければハローワークの窓口で事情を説明してください。

2025年4月の改正で変わったこと

雇用保険法の改正により、2025年4月1日以降に離職した人から、自己都合退職の給付制限が原則2ヶ月から1ヶ月に短縮されました。主な内容は次のとおりです。

  • 自己都合退職の給付制限:原則1ヶ月(ただし直近5年以内に自己都合による受給が3回以上ある場合は3ヶ月)
  • 会社都合・特定理由離職者:給付制限なし(7日間の待期期間のみ)
  • 離職期間中や離職前1年以内に、厚生労働省が定める教育訓練を受けた場合は、自己都合でも給付制限が解除される

つまり自己都合の場合、ハローワークで手続きをしてから「7日の待期+1ヶ月の給付制限」を経て、約1ヶ月と1週間後から失業手当の対象期間が始まります。会社都合なら待期7日のあとすぐ対象になります。

事務所で書類に記入する手元

失業保険をもらうための条件

派遣社員も雇用保険に加入していれば失業保険(基本手当)の対象です。受給の条件は次のとおりです。

  • 自己都合の場合:離職前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算12ヶ月以上
  • 会社都合・特定理由離職者の場合:離職前1年間に、被保険者期間が通算6ヶ月以上
  • 働く意思と能力があり、求職活動をしていること

派遣の場合、複数の派遣先を渡り歩いていても、同じ派遣会社での雇用保険加入期間は通算できます。派遣会社を変えた場合も、空白が短ければ前の会社の期間と合算できるので、離職票は捨てずに保管しておきましょう。

契約満了から失業保険を受け取るまでの流れ

  1. 離職票を受け取る:派遣会社から「雇用保険被保険者離職票」が届きます。契約終了から1〜2週間程度かかるのが一般的です。届かない場合は派遣会社に連絡してください
  2. ハローワークで求職の申し込み:離職票、マイナンバーカード(または本人確認書類)、写真、通帳を持って住所地のハローワークへ
  3. 7日間の待期期間:この期間はどの離職理由でも共通です
  4. 雇用保険説明会・失業認定:4週間に1回、求職活動の実績を報告して認定を受けます
  5. 給付制限の終了後に振込:自己都合は1ヶ月の制限後、会社都合は待期後すぐに対象期間が始まります

ハローワークは在職中でも利用できます。契約満了が見えてきた段階で次の仕事を探し始める方法は、退職前・在職中でもハローワークは使える?で紹介しています。失業手当の金額や受給期間の目安は失業保険(失業手当)がもらえる人の条件を参考にしてください。

契約満了で損をしないための3つの注意点

1. 更新の意思ははっきり伝え、記録を残す

「どちらでもいい」と曖昧に答えると、自己都合と判断されやすくなります。続けたいなら「更新を希望します」と明確に伝えましょう。

2. 離職票の離職理由を確認する

離職票には派遣会社が記入した離職理由と、本人が記入する欄があります。実態と違う場合は本人欄に自分の認識を書き、ハローワークで説明してください。

3. 健康保険・年金の切り替えを忘れない

契約が終わると社会保険の資格も終わります。次の仕事まで間があく場合は、国民健康保険・国民年金への切り替えか、健康保険の任意継続を選ぶ必要があります。詳しくは社会保険と国民健康保険の違いをご覧ください。

まとめ

  • 契約満了は「誰が更新を望まなかったか」で自己都合/会社都合が決まる
  • 2025年4月以降、自己都合の給付制限は原則1ヶ月(5年以内3回以上は3ヶ月)
  • 会社都合・特定理由離職者は給付制限なし、被保険者期間6ヶ月以上で受給可能
  • 更新の意思の記録と、離職票の離職理由の確認が最重要

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株式会社日輪コンテンツ編集チーム
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