工場勤務の年収は高いのか?給与事情を年代・雇用形態別に解説!
2024年8月21日更新
製造業が盛んな日本には工場がたくさんあり、常に安定した求人があります。未経験でも就業しやすいため、他の業界や他の職種から工場勤務にシフトする人も少なくありません。そこで、気になるのが収入です。今回は、工場勤務の平均的な収入(年収・月収・時給)について解説していきます。
工場勤務の年収・給料を雇用形態別に解説!
工場勤務の年収・給料を、雇用形態ごと(正社員・派遣社員・アルバイト・期間工)に解説していきます。
正社員として工場勤務する場合
正社員として工場勤務をする場合、月収は20万円~35万円程度、年収にするとボーナスや諸手当が加わって300万円~400万円程度になるのが平均的です。工場は年功序列のところが多いため、キャリアが長い人ほど月収・年収も高くなる傾向にあります。工場長候補など、管理職になると給料が上がり、年収で600万円~700万円の求人も見受けられます。
カカクコムが運営する求人に特化した検索エンジン「求人ボックス」によると、ライン作業に従事する正社員の平均年収は約363万円で、月給換算すると30万円程度となっています。
派遣社員として工場勤務する場合
派遣社員として工場勤務する場合、地域や工場によって幅がありますが、時給1,000円~1,800円程度が平均的です。1日8時間勤務で、毎月22日勤務だとすると、単純計算で以下のような収入になります。
- 時給1,200円の場合 → 月給211,200円 → 年収2,534,400円
- 時給1,500円の場合 → 月給264,000円 → 年収3,168,000円
- 時給1,800円の場合 → 月給316,800円 → 年収3,801,600円
派遣社員はボーナスがありませんが、残業代や夜勤手当は付くので、働き方によってはもう少し上積みされるケースもあるでしょう。なお、「求人ボックス」によると、ライン作業に従事する派遣社員の平均時給は1,210円となっています。
アルバイトとして工場勤務する場合
アルバイトとして工場勤務する場合、地域や工場によって幅がありますが、時給900円~1,500円程度が平均的です。「求人ボックス」によると、ライン作業に従事するアルバイト・パートの平均時給は1,044円となっています。
※参考:ライン作業の仕事の平均時給は1,210円/平均年収は363万円!|求人ボックス(2022年11月28日更新)
期間工として工場勤務する場合
期間工とは、期間の定めのある労働契約を結んで工場勤務をする労働者のことを言います。主に、自動車業界などの工場で期間工が活躍しています。
期間工のメリットは比較的良い待遇が期待できることです。トヨタ、日産、ホンダ、スズキといった大手自動車メーカーも、比較的高い給料設定で期間工を募集しています。期間工の月収は27万円~35万円くらいが平均的で、残業手当や夜勤手当も支給されます。また、期間工に「入社祝い金」や「満了金」を支給する企業も少なくありません。このような金額も合わせると、年収は400万円~500万円程度が目安になってくるでしょう。
【年齢別】工場勤務の年収・給料データ
20代の年収・給料について
20代の工場勤務者の年収・給料は、業種や地域によって異なりますが、一般的には年収250万円から350万円程度が相場です。20代前半では経験が少ないため、基本給が低く設定されることが多いですが、夜勤手当や残業手当が加算されることで収入が増えるケースがあります。また、20代後半になると、経験や技術力の向上に伴い昇給することが期待されます。特に、専門技術や資格を持っている場合には、その分給料に反映されることが多いです。
30代の年収・給料について
30代の工場勤務者の年収・給料は、経験や役職により大きく異なります。一般的には年収350万円から450万円程度が相場です。この年代では、現場のリーダーや班長としての役割を担うことが増え、役職手当が付くことが多いです。また、技術職の場合、特定の技能や資格を持っていると昇給しやすくなります。長期間の勤務による昇給やボーナスも見込まれ、安定した収入を得ることができます。
40代の年収・給料について
40代の工場勤務者の年収・給料は、年収400万円から550万円程度が一般的です。管理職や技術指導者としてのポジションに就くことが多く、役職手当や特別手当が加算される場合が多いです。また、この年代では、長年の経験と技能により、特定の高難度作業を任されることが増え、さらに収入が増える可能性があります。企業によっては、退職金制度や年金制度が充実している場合もあり、将来的な安心感も得られます。
【男女・雇用形態別】工場勤務の年収・給料データ
同調査における「雇用形態別にみた賃金(年収)」では、製造業は以下のとおりの金額になっています。正社員と正社員以外を比べると、年収で100万円程度の差があることが分かります。
▼雇用形態、性、産業別賃金
男女計 | 男 | 女 | |
正社員・正職員 | 3,085,000円 | 3,276,000円 | 2,372,000円 |
正社員・正職員以外 | 2,041,000円 | 2,305,000円 | 1,761,000円 |
同調査における「短時間労働者の賃金(時給)」では、製造業は以下のとおりの金額になっています。
▼短時間労働者の産業、性別1時間当たり賃金
男女計 | 男 | 女 | |
1時間当たり賃金(円) | 1,144円 | 1,321円 | 1,099円 |
高卒工場勤務の年収・給料は?
高卒で工場勤務を始めた場合の年収・給料は、初年度で約200万円から300万円程度が一般的です。高卒の場合、大学卒業者に比べて初任給は低めに設定されることが多いですが、早期から実務経験を積むことで昇給のチャンスが多くあります。また、資格取得や技能習得によって、キャリアアップしやすい環境も整っています。夜勤や残業が多い業種では、手当が充実しているため、実際の手取りはさらに増えることがあります。
【業種別】製造業の年収
製造業の中でも特に年収が高い業種について、上位10業種を紹介します。
- 自動車製造業:年収600万円
- 電子機器製造業:年収580万円
- 化学製品製造業:年収550万円
- 医薬品製造業:年収530万円
- 鉄鋼業:年収520万円
- 機械製造業:年収500万円
- 食品製造業:年収480万円
- プラスチック製品製造業:年収460万円
- 建材製造業:年収450万円
- 繊維製品製造業:年収440万円
これらの業種では、技術力や生産効率の向上が求められ、高い専門性が求められるため、平均年収も高く設定されています。
他業種と比較すると?
製造業の年収は他業種と比較しても安定しており、特に技術職や専門職の年収は高めです。例えば、IT業界や医療業界と比較すると、年収は若干低めですが、安定性や福利厚生の充実度では製造業が優れています。特に自動車製造や電子機器製造などの高収入業種は、他業種に負けない魅力があります。
資格や役職は給料・年収に影響するか?
資格や役職によって、工場勤務の年収は大きく影響を受けます。例えば、溶接や機械操作の専門資格を取得することで、技能手当や資格手当が支給される場合があります。また、班長やリーダーなどの役職に就くことで、役職手当が加算され、年収が増えることがあります。資格取得や役職昇進を目指すことで、長期的なキャリアアップが可能です。
自動車部品工場の給料は平均より高い?
工場勤務の年収は「何の工場なのか?」によって大きく変わってきます。数ある工場のなかでも、自動車部品工場は給与水準が高いことで知られています。求人情報専門検索エンジンのIndeed(インディード)によると、「自動車部品製造」の平均給与は以下のようになっています。
- 年収:3,835,567円
- 月給:271,564円
- 時給:1,346円
※参考:日本での自動車部品製造の平均給与|求人情報専門検索エンジンindeed(2022年12月14日閲覧)
夜勤も組み合わせて働くことで年収400万円も見えてきますし、長くキャリアを重ねていけば年収500万円超えも現実的なものになってきます。自動車部品工場の派遣求人は、以下からご覧ください。
工場勤務は未経験でもOK?
工場の仕事は基本的にシンプルで習得しやすいため、特別な知識や技術、経験は求められません。「学歴不問」「年齢不問」の求人も多く見受けられます。業務マニュアルが充実しており、事前の研修などもあるので、未経験者でも安心して工場勤務ができるでしょう。
近年、工場勤務の女性が増えていますが、理由として大きいのは未経験・年齢不問で働けることです。製薬工場や食品工場、お菓子工場などは、職場環境が衛生的でクリーンなので、多くの女性従業員が活躍しています。
工場勤務は年収が上がりやすい!その理由とは?
工場勤務は年収が上がりやすいと言われますが、その理由として挙げられるのが以下の3つです。
工場勤務は各種手当が充実している
工場勤務は、残業手当、深夜手当、資格手当など、各種手当が充実しています。特に、夜勤の場合は給料が25%増しになるので、日勤と夜勤を組み合わせることで収入アップが狙えます。業務に役立つ資格を取得すれば資格手当も支給されるため、さらに高年収が期待できるでしょう。
工場勤務は福利厚生が充実している
工場勤務は、福利厚生が充実しています。福利厚生のなかでも金銭的メリットが大きいのが「寮」でしょう。多くの工場は、従業員のために寮を完備しています。通常は敷金・礼金がかかりませんし、月々の寮費も賃貸物件に比べると格段に安く、なかには無料のところもあります。負担が重くなりがちな住宅費を節約でき、実質的な年収アップを実現できるのは工場勤務のメリットだと言えるでしょう。
工場勤務は正社員登用が期待できる
工場勤務は、派遣社員や期間工として就業した場合でも、仕事ぶりが認められて正社員登用される例が少なくありません。正社員になれば当然、給料は高くなりますし、ボーナスも支給されるようになるので、大幅な年収アップにつながります。
工場勤務に向いている人の特徴3選
工場勤務に向いている人の特徴について、以下の3点を紹介します。
①単純作業をこなせる人
工場勤務では、同じ作業を繰り返し行うことが多いため、単純作業をこなすことに抵抗がない人が向いています。精密な作業や流れ作業を正確に行う能力が求められます。集中力があり、ミスなく作業を進められる人が重宝されます。
②勤務時間が変則でも大丈夫な人
工場勤務では、夜勤や早朝勤務など変則的な勤務時間が求められることが多いです。そのため、柔軟に勤務時間を調整できる人や、体調管理が得意な人が向いています。夜勤手当などの特別手当が支給されることも多いです。
③肉体労働や立ち仕事でも大丈夫な人
工場勤務では、立ち仕事や体を使う作業が多いため、体力に自信がある人が向いています。重い物を持ち運ぶ作業や、長時間の立ち仕事を苦にしない人が求められます。
工場勤務の求人ならジョブ派遣!
工場勤務を検討している方は、ぜひ「ジョブ派遣」をご活用ください。ジョブ派遣は、派遣会社(株式会社日輪)が運営している求人サイトで、製造業・派遣社員のお仕事を中心にご紹介しています。独自の研修もご用意していますので、工場勤務が初めての方も安心してご応募ください。
まとめ
工場勤務は、「何の工場で働くのか?」によって給料が変わってくるほか、地域によっても給料に大きな差があります。高年収を狙うなら、給料が高い地域に引っ越すことも考えてみましょう。工場勤務の給料が高いのは、やはり製造業が盛んな地域です。特に、製造品出荷額等が多い愛知県や静岡県は条件の良い求人が多いのでおすすめです。
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