転職先への源泉徴収票の提出は必要?出したくない時の対処法とQ&A

2026年9月29日更新

転職先への源泉徴収票の提出は、原則として必要です。転職先が前職分もあわせて年末調整をするために使います。ただし、提出しないと法律違反になるわけではなく、「自分で確定申告をする」と伝えれば提出しない選択肢もあります。この記事では、提出が必要な理由、提出しないとどうなるか、出したくない場合の対処法までまとめて解説します。

転職先に源泉徴収票を提出する理由とは?もらえない場合の対処法なども解説

転職先への源泉徴収票の提出は必要?

年の途中で退職して、同じ年のうちに転職した場合は、転職先に前職の源泉徴収票を提出するのが原則です。なぜなら、年の途中で転職すると前の職場で年末調整をしてもらうことはできなくなり、転職先で前の会社での収入も含めて年末調整をしてもらう必要があるからです。

提出のタイミングは入社時、遅くとも年末調整が始まる11月ごろまでが一般的です。前職の源泉徴収票がまだ手元にない場合は、その旨を転職先に伝えておきましょう。

提出しないとどうなる?

前職の源泉徴収票を提出しない場合、転職先はあなたの1年分の収入を把握できないため、年末調整をしてもらえません。その場合は、翌年に自分で確定申告をして所得税を精算することになります。

提出しないこと自体に罰則はありませんが、確定申告まで放置すると、納めすぎた税金が戻らなかったり、逆に不足分に無申告加算税や延滞税が課されたりすることがあります。「提出しない」を選ぶなら、「自分で確定申告をする」がセットだと覚えておいてください。

転職先に前職の源泉徴収票を提出したくない場合は?

「前職での収入がばれるのが嫌だ」「休職していたことを知られたくない」といった理由で、転職先に源泉徴収票を提出したくないという方もいます。

転職先に源泉徴収票を提出しない場合は、転職先に年末調整をしてもらうことができません。そのため、自分自身で確定申告をして所得税を精算する必要があります。
前職の源泉徴収票を提出したくない場合は、「自分で確定申告をします」と転職先に伝えるようにしてください。理由を細かく説明する必要はなく、この伝え方がいちばん角が立ちません。

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源泉徴収票とは?

源泉徴収票とは、1年間で会社が従業員に支払った給与の額や、給与から控除した社会保険料の額、納付した所得税の額などが記載された書類のことです。毎年、12月の給与支払額が確定すると、会社は従業員の年末調整をおこないます。年末調整の結果をまとめたものが源泉徴収票であり、通常は年末に従業員に交付されます。

ただし、年の途中で退職した場合は、退職日までの給与額などがまとめられた源泉徴収票が退職日から1ヶ月以内に交付されます。

年末調整とは?

そもそも年末調整とは、所得税の過不足を精算するための手続きです。会社員は給料に応じて所得税が課されますが、基本的に自分で納税することはありません。どのように所得税を納めているのかと言うと、会社が従業員に支払う月々の給与から天引きして、従業員の代わりに納税しているのです。これが「源泉徴収」と呼ばれる制度です。

会社は毎月、従業員に支払う給与から源泉徴収をしていますが、源泉徴収額はあくまでも「概算」なので、1年間で源泉徴収をした合計額と、従業員が納めるべき所得税額(年税額)はズレが生じるのが通常です。このズレを精算する手続きが年末調整です。その結果、所得税を納めすぎていたのであれば差額を従業員に還付し、納税額が不足していたのであれば差額を従業員から徴収します。

年末調整の対象者

年末調整の対象になるのは、会社に1年を通じて勤務している従業員や、年の中途で入社して12月31日時点で在籍している従業員です。逆に言うと、その年の12月31日時点で会社に在籍していない従業員(退職した従業員)は年末調整の対象になりません。ただし、年の途中で転職した場合は、転職先の会社において12月31日時点で在籍している従業員となるため、転職先で年末調整の対象となります。

前職の源泉徴収票の提出が不要なケース

次のようなケースでは、転職先への源泉徴収票の提出は不要です。勘違いが起きやすいので確認しておきましょう。

年の途中で会社を退職したが転職はしておらず、12月31日時点で就業していない場合

年末調整は12月の給与を支払う会社がおこなうことになっています。年の途中で会社を退職して、12月31日時点でどこの会社にも所属していない場合は、年末調整はありません。この場合、退職した会社から発行された源泉徴収票をもとに、退職した翌年に自分で確定申告をする必要があります。

12月末で退職し、1月入社で新しい会社に転職した場合

この場合、12月31日まで前の会社に所属しているため、前の会社が年末調整をおこなうことになります。個人で確定申告をする必要はありませんし、転職先に前職の源泉徴収票を提出する必要もありません。

転職時の源泉徴収票に関するQ&A

Q:源泉徴収票はいつもらえる?

12月31日時点で会社に所属している従業員に対しては、会社が年末調整の手続きをした後で源泉徴収票が交付されます。12月分の給与明細とともに交付されるのが一般的です。一方で、年の途中で退職した従業員に対しては、退職日から1ヶ月以内に源泉徴収票を交付することが義務付けられています。通常は、退職後1ヶ月以内に自宅に郵送されてくるでしょう。

Q:前の職場から源泉徴収票をもらえない場合はどうしたらいい?

前職の会社が源泉徴収票を交付してくれない場合は、前職の経理部などに連絡して交付を促しましょう。それでも交付してくれないときは、居住地を管轄する税務署に相談して、「源泉徴収票不交付の届出書」を提出します。この手続きをすることで、税務署から前職の会社に直接連絡が行き、源泉徴収票を交付するように指導がなされます。なお、前職の会社が倒産したために源泉徴収票の交付が受けられない場合も同様に、源泉徴収票不交付の届出書を税務署に提出してください。

Q:前職の源泉徴収票をなくした場合はどうしたらいい?

源泉徴収票を紛失してしまった場合は、前職の会社にその旨を申し出て再発行してもらいましょう。源泉徴収票の交付は会社の義務なので、「紛失したほうが悪い」といった理由で拒否することはできません。それでも拒否された場合は、税務署に「源泉徴収票不交付の届出書」を提出するのが良いでしょう。

Q:転職先に提出する源泉徴収票はコピーでもいい?

転職先に提出する源泉徴収票はコピーではいけません。必ず原本を提出するようにしてください。たとえば、住宅ローンを契約するときや子どもを保育園に入園させるときなどにも源泉徴収票が必要になります。このように、同時期に別の用途で源泉徴収票が必要になるときは、前職の会社に依頼して追加で発行してもらうようにしましょう。

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原則として、12月31日時点で会社に所属している従業員であれば、正社員であれ、派遣社員であれ、年末調整の対象になります。派遣社員の年末調整は雇用主である派遣会社がおこないます。毎年、年末が近付くと派遣会社から連絡が来ますので、指示に従って書類を記入・提出してください。

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まとめ

  • 年の途中で転職したら、前職の源泉徴収票の提出が原則必要(転職先が前職分も含めて年末調整するため)
  • 提出しない場合は年末調整をしてもらえないので、自分で確定申告をする(罰則はないが、放置すると加算税・延滞税のリスク)
  • 出したくないときは「自分で確定申告します」と伝えればOK。もらえない・なくしたときは再発行依頼→税務署へ「不交付の届出書」
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