倉庫管理の仕事はきつい?具体的な仕事内容やメリット、時給相場まで徹底解説!
2024年8月21日更新
倉庫管理とは一体どのような仕事なのでしょうか?その具体的な内容は多くの方にとって想像しづらいかもしれません。
このコラムでは、倉庫管理の実際の仕事内容や「きつい」「大変」と言われる理由、メリットとデメリット、給与面について、わかりやすく説明します。工場や倉庫管理の仕事に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
倉庫管理とは?目的と在庫管理との違い
倉庫管理は、商品の入庫から保管、仕分け、出荷までの一連の流れを効率よく、正確に行うための管理作業です。その目的は、在庫の最適化と業務の効率化にあります。
「在庫管理」と似た仕事もありますが、両者の大きな違いは管理する対象と目的の異なりにあります。
在庫管理は倉庫内外と問わずの倉庫で扱っているモノ(商品・原材料・部品・資材)を管理対象とします。必要な時に必要な量を必要な場所へ供給できるよう管理するお仕事です。倉庫以外のモノデータも管理し、余剰在庫や機会損失を減らし利益を最大化することが目的です。
一方で倉庫管理は扱うモノだけでなく、人員配置やスケジュールまで倉庫内全てを管理対象とします。倉庫内の業務を効率的なものにする為に各種管理するお仕事です。在庫管理も倉庫管理に含まれるのです。
倉庫管理の職場はどんな場所?
倉庫管理の仕事は、ある程度の規模を持つ倉庫であれば一般的に存在しています。具体的には、宅配便や郵便局の集荷倉庫、アマゾンやアスクルなどの通販会社の配送センター、さらには衣料品、日用品、食料品、部品、資材を扱う様々な種類の倉庫が含まれます。
倉庫内の業務を効率化するため、主な業務は倉庫に出社し、人や物品を扱う現場の管理やデータを基にした業務改善に集中します。
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資格や実務経験があればよりお仕事選びがしやすくなりますが、未経験の場合でも採用をする職場も多く存在します。 |
倉庫管理の具体的な仕事内容
入庫管理
入庫時には、トラックや船から物品(商品・部品・資材)を荷卸しし、入庫されたものが伝票通りかどうかを確認する作業があります。その後、入庫した物品に不備がないか検品を行い、保管のために仕分けをして、倉庫内の指定された位置に適切に保管します。
入庫作業は時間とコストがかかる作業であり、その後の業務の効率化に直結するため、物流業務の中で非常に重要な工程です。
出庫管理
出庫時には、必要な物品を集めるピッキング作業を行い、ピッキングしたものが問題なく、伝票通りに集められているかを検品します。その後、配送中に物品が壊れないように段ボールや緩衝材を使用して梱包し、トラックや船に積み込みます。
扱う物品や業態によってピッキング作業には様々な方法があります。最適な方法を選んだり、ピッキングしやすいレイアウトに変更することも、倉庫管理の業務の一部です。
在庫管理
在庫管理とは、扱う物品の数を管理する仕事です。状況を正確に把握し、足りない物品があれば補充し、過剰にならないよう発注数や発注タイミングを調整して、倉庫内の在庫数を適切に保ちます。
また、物品に応じた適切な保管方法を適用し、入庫した順に出庫(先入れ先出し)できるよう日付の管理も在庫管理の業務に含まれます。特に、扱う物品によっては保管期間の管理が非常に重要です。
在庫管理は利益に直結するため、非常に重要な仕事です。
梱包管理
梱包管理は、発送の際に物品が壊れないように梱包し、配送できる状態にする作業の管理を指します。内装・外装に応じて適切な梱包資材や梱包方法を選定し、業務の効率を図ります。梱包資材の発注や管理も業務に含まれます。
梱包資材の選定には、その後の配送方法や配送ルートを考慮し選ばなければなりません。これにより、効率的に多くの物品を一度に運び、破損なく目的地まで届けることができます。
検品管理
検品管理は、入庫した物品から不備のあるものを取り除く作業を管理する業務です。
検品は、不良品を顧客へ配送しないようにし、商品の品質と顧客からの信頼を守るための重要な作業です。検品を効率的かつ正確に行えるように管理することが、倉庫管理の重要な役割です。
具体的には、検品時のチェック項目を作成したり、検品の順序を定めたりすることが含まれます。作業を行う人に関わらず、一定の速度と正確さを確保できるよう作業フローを組み立てることが、大幅な効率化につながります。
倉庫管理の仕事はきつい?その理由とは?
倉庫管理は「きつい」「続かない」と言われることがありますが、これが全ての人に当てはまるわけではありません。どのような点が厳しいのかを見ていきましょう。
体力が必要
倉庫管理の仕事では、扱う物品によっては体力が必要な場合があります。実際に物品を運ぶ機会が多く、体力や力仕事に自信のない方には「しんどい」作業になる可能性があります。
しかし、リフトや機械を使用して物品を運んだり、空調完備の倉庫も多く存在します。体力に自信のない方は、このような倉庫を選ぶと良いでしょう。
作業環境が悪い
倉庫によっては、空調設備がなく、夏の暑さや冬の寒さ、湿気と戦う必要がある場合があります。また、冷蔵や冷凍倉庫での作業もあります。防寒着を着用して作業しますが、屋外との温度差が大きいと「きつい」と感じることもあります。倉庫は商品を保管する場所のため、働く人にとって厳しい環境になることがあります。
最近では空調完備の倉庫も増えているため、暑さや寒さに弱い方は、そういった倉庫を選ぶと良いでしょう。
忙しい
倉庫管理はタイムリミットがある仕事です。特定の時刻までにどれだけの物品を出庫しなければならないという締め切りがあるため、非常に忙しいことがあります。繁忙期がある場合、特に忙しい時期が続くことがあります。また、最近ではネットショッピングの利用者が増え、個人宛の商品を扱う倉庫も人手不足に悩まされることがあります。
繁忙期や通常の残業時間を事前に把握しておくことで、ある程度仕事のイメージができ、「続かない」という状況を避けることができます。
倉庫管理の仕事のメリットは?
倉庫管理の仕事にはいくつかのメリットがあります。
資格や特別なスキルがなくてもできる
倉庫管理の仕事は、特定のスキルや資格がなくても、倉庫管理の職場での作業は比較的容易に行えます。この仕事は、さまざまな経歴を持つ人々にとって参入しやすく、年齢や性別を問わず多くの倉庫で未経験者を歓迎しています。
需要がある
倉庫業界の仕事に対する需要は近年、途切れることがありません。物流業界では人手不足が続いており、倉庫管理での経験を次の職場で活かすこともできます。物流業界のこの状況は、キャリアを築き上げるための機会が豊富にあります。
給与がよい
需要が高いことは、給与面にも影響しています。
特に人手が足りない場合、派遣会社を通じて人員を確保することもあり、一般的にパートやアルバイトなどの直接雇用よりも派遣社員の方が時給が高い傾向にあります。
キャリアアップの可能性がある
倉庫管理の仕事では、倉庫内の作業や業務の流れを深く把握することが求められます。
業務効率化に貢献することができれば、管理職への昇進の機会があり、それに伴い給与の向上も期待できます。
スキルが身に付く
倉庫管理の主な目的は、業務を効率的に進めることです。この職種で働き続けることにより、最適な配置や整頓、ミスを減らす工程管理など、さまざまなスキルが身につきます。さらに、キャリアを積むにつれて、人員の配置などの高度なスキルも習得することができます。
倉庫管理の仕事のデメリットはある?
次は反対に倉庫管理の仕事をする上でのデメリット2つを説明します。
倉庫選びが難しい
倉庫ごとに環境や作業内容が大きく異なります。特に空調設備がない倉庫では、夏の暑さや冬の寒さに対応する必要があり、作業が物理的に厳しくなることがあります。
一方、体を動かす作業を好む人には、体力を要する倉庫が適しています。
適切な倉庫を選ぶためには、その職場の環境や具体的な仕事内容を事前に調べることが非常に重要です。このような情報を把握することで、自分にとって働きやすい倉庫を見つけることができ、無理なく仕事を続けることが可能になります。
作業が連動している
倉庫管理では、入庫から出庫までの作業が連動しており、他の部署と密接に関わり合っています。一つの過程で問題が生じると、全体の流れに影響を及ぼす可能性があります。
このため、自分のペースで作業を進めたい人にとっては、やりがいを感じにくい場合があります。効率的な作業の流れを作るための責任感が求められます。
倉庫管理の仕事に向いている人の特徴
では、どんな人が倉庫管理のお仕事に向いているのでしょうか?向いている人の特徴を4つ上げます。
体力に自信のある人
倉庫管理では立ち仕事が主で、時には重い物を運ぶ必要があります。このため、体力に自信がある人は、物理的な負担を感じにくく、長時間の作業も苦になりません。
体を動かすことが好きで、物理的な労働に抵抗がない人には特に適しています。
協力する人が得意な人
倉庫内での作業はチームで進むため、協力し合うことが重要です。他のスタッフと効果的にコミュニケーションを取りながら目標を達成する能力が求められます。協調性と協力精神が高い方には適しており、チームの一員として貢献することができる方がこの仕事には最適です。倉庫作業は単独で行うよりも、チームで協力して進めることで効率が大幅に向上します。
視野が広い人
倉庫管理では全体の流れを把握し、効率的な優先順位付けが求められます。広い視野を持ち、状況に応じて柔軟に対応できる人に向いています。全体の動きを理解し、どの作業に着手すべきかを判断できる洞察力が重要です。また、問題が発生した際には、その原因を迅速に特定し、適切な解決策を見つける能力も求められます。
改善するのが好きな人
倉庫管理では、日々の業務の中で改善点を見つけて取り組むことが重要です。小さな改善が業務の全体的な効率化につながるため、常にプロセスを見直し、より良い方法を探求することを楽しめる人に適しています。効率化や新しいアイデアの導入に積極的で、変化を恐れずに新しい挑戦を楽しむことができる方は、倉庫管理の職において大きな成功を収めることができます。
【雇用形態別】倉庫管理の仕事の時給・給与相場
倉庫内作業の給与面について触れていきます。
まずは雇用形態別の相場を以下に示します。
正社員 | アルバイト・パート | 派遣社員 |
月給約477万円 (約39.75万円/月) | 時給約1,094円 (約17.5万円/月※) | 時給1,294円 (約20.7万円/月※) |
※1日8時間、20日働いた場合
正社員の月給は高く見えますが、この数字には残業手当や深夜手当などが含まれており、採用条件や経験、求められるスキルによって正社員の給与は異なります。そのため、正社員であっても新卒の新入社員の相場は約22万円/月となっています。
残業や夜10時以降の勤務には1.25倍の時給が付きます。
例えば、派遣社員が月に45時間の残業をした場合、
時給1,294円×1.25倍=1,617円
1,617円×45時間=72,765円
7.2万円の残業代が追加されることになり、月給は27.9万円になります。これは、未経験者でも可能な月収の一例です。
アルバイト・パートや派遣社員の時給は地域によって異なり、関東圏などでは高い傾向があります。一部の地域では時給が1,400円を超えることもあり、倉庫管理の仕事が高い需要を持っていることが分かります。
すぐに仕事が見つかる派遣社員! |
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倉庫管理の仕事を効率よく行うコツ
倉庫管理の仕事を効率よく行うためには、いくつかの重要なポイントがあります。以下はその中でも6つのポイントを紹介します。
人とモノの導線の改善
倉庫内での作業は、人と商品の移動にかかる時間と労力が大きく影響します。最適な経路を選び、作業スペースや移動ルートを効率的に配置することで、作業員が無駄な時間とエネルギーを費やすことなく作業できます。
これにより、作業効率が向上し、倉庫の業務全体が円滑に進行します。倉庫内での動線改善は、生産性の向上、労力の節約、および安全性の向上に寄与します。そのため、最短経路や適切な配置の検討は、倉庫管理において不可欠な要素です。
ピッキングリストの改善
ピッキングリストは倉庫内で商品を選ぶ際に重要なツールです。商品のピッキング順序を最適化し、作業員が効率的に商品を取り出せるように工夫しましょう。ピッキングリストには商品の場所も記載されていますので、作業員がスムーズに移動できるように工夫することで、時間と労力を節約できます。
ピッキングリストの改善により、作業効率が向上し、出荷作業がスムーズに進行します。
倉庫の場所の改善
商品の保管場所は倉庫内での効率的な作業に影響を与えます。商品の配置を最適化し、頻繁にアクセスされる商品を手前に配置するなどの工夫を行いましょう。
また、商品の回転率に応じて配置を調整することで、出庫作業がスムーズに行えます。倉庫の場所の最適化により、作業員の移動距離が短縮され、作業効率が向上します。
ルールの制定・改善
倉庫内での作業は多くの人が関与しますので、明確なルールの制定が重要です。ルールを守ることで、作業の一貫性が確保され、効率的な作業が可能となります。
また、ルールの改善を継続的に行い、作業プロセスを最適化しましょう。明確なルールとその改善により、倉庫内の作業が円滑に進行します。
倉庫管理システムを使用する
倉庫管理システムの導入により、在庫の効率的な管理と作業の最適化が可能となります。このシステムはリアルタイムで在庫数やロケーションの移動を追跡し、作業員に正確な情報を提供します。作業員は常に最新のデータにアクセスできるため、在庫の状態を正確に把握し、迅速な対応が可能です。
倉庫管理システムは作業の追跡や在庫管理において非常に効果的であり、作業効率の向上に寄与します。これにより、倉庫内の作業はより効率的に行われ、生産性が向上します。
在庫の数を改善する
倉庫内での在庫管理は利益に直結する重要な要素です。過剰な在庫は保管場所の圧迫を引き起こし、不必要なコストを発生させます。
逆に、在庫不足は需要に応えられず、売上の機会を逃すことにつながります。状況を把握し、需要を予測し、適切な在庫レベルを維持することが必要です。適切な在庫管理により、倉庫の効率が向上し、利益を最大化できます。
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まとめ
倉庫管理について、仕事内容からメリット・デメリット、向いている人の特徴まで幅広く解説しました。
倉庫管理の仕事は体力を必要とする一面もありますが、未経験者でも取り組める仕事であり、やりがいを感じることができることが明らかになりました。
興味を持っている方は、ぜひ倉庫管理の仕事にチャレンジしてみてください!新しいキャリアの扉が開かれるかもしれません。
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