フォークリフトの種類とそれぞれの特徴 必要な資格・免許や注意点を解説

2024年8月21日更新

フォークリフトの種類とそれぞれの特徴 必要な資格・免許や注意点を解説

最大積載荷重1トン以上のフォークリフトを操作するための免許は1種類しかありませんが、実際に操作するフォークリフトの種類はたくさんあります。これからフォークリフト免許の取得をお考えの方も、すでに免許を持っている方も、基本的なフォークリフトの種類を押さえておきましょう。

フォークリフトとは?

そもそもフォークリフトとは、工場や倉庫で荷物を運搬したり積み降ろしたりするのに使う、動力付き荷役運搬車両全般の呼称です。一般的には、フォーク(荷物を載せる部分)を荷物を積んだパレットに差し込み、マストを上げることで荷物を持ち上げて運搬します。様々な形、大きさ、重さの荷物を運搬するために、様々な種類のフォークリフトがあります。

フォークリフトの種類とメリット・デメリット

代表的なフォークリフトの種類をご紹介します。

種類①カウンターバランスフォークリフト

カウンターバランスフォークリフトは、フォーク、およびフォークを上下させるマストを車体前方に備え、車体後方にカウンタウェイト(重り)を設けたフォークリフトです。荷物を持ち上げたときに車体の安定感があり、走行速度やフォークの動作が速く、効率良く作業できるのがメリットです。一方で、車体が大きめなので狭い場所での作業には向きません。

種類②リーチフォークリフト

リーチフォークリフトは、マスト、またはフォークを前後に移動できるフォークリフトで、オペレーターは立ったまま操作をします。小回りが利き、狭い場所での作業に向いているのが特徴ですが、やや安定感に欠け、荷物を高く持ち上げることでバランスを崩すおそれがあります。そのため、傾斜がある場所での作業には向きません。

種類③サイドフォークリフト

サイドフォークリフトは、フォーク、およびフォークを上下させるマストを車体側方に備えたフォークリフトです。広い荷台があるため、木材やパイプなど長い資材を運搬するのに向いています。

種類④ウォーキーフォークリフト

ウォーキーフォークリフトは、オペレーターが歩きながら操縦する非乗車型のフォークリフトです。車体がコンパクトなので小回りが利き、狭い場所での作業に向いています。エレベーターに乗って移動することも可能です。

種類⑤マルチディレクショナルフォークリフト

マルチディレクショナルフォークリフトは、前後だけでなく左右方向にも走行できるフォークリフトです。進行方向を変えるときに切り返す必要がないので、狭い場所でも効率的に作業ができます。

種類⑥オーダーピッキングトラック

オーダーピッキングトラックは、荷役装置とともに動く運転台に位置するオペレーターによって操縦されるフォークリフトです。運転台が荷役装置と一緒に上下するので、たとえば、高い場所に手作業で荷物を置きたいときや取り出したいときなどに使われます。

この他にも、ストラドルフォークリフトやパレットスタッキングトラック、ラテラルスタッキングトラック、ラフテレインフォークリフトなど、様々な特徴を持ったフォークリフトがあります。

フォークリフトの動力の種類

ハイブリッドな動力源を持つフォークリフトもありますが、一般的にフォークリフトの動力は以下の2種類です。

内燃機関式(エンジン式)フォークリフト

内燃機関式(エンジン式)フォークリフトは、エンジンを持ち、燃料を燃やして動力源とするタイプのフォークリフトです。燃料としては、ガソリンやディーゼル、LPGなどが使われます。後述する電気式(バッテリー式)フォークリフトに比べると連続稼働時間が長く、パワーにもスピードにも優れています。一方で、車体が大きいものが多いため小回りが利かず、狭い場所の作業には向きません。

電気式(バッテリー式)フォークリフト

電気式(バッテリー式)フォークリフトは、鉛蓄電池を動力源とするフォークリフトです。内燃機関式(エンジン式)フォークリフトに比べるとパワーに劣るので重い荷物を運ぶことはできませんが、騒音が少なく、小回りが利くため、3トン以下の小型フォークリフトではバッテリー式が主流になっています。排気ガスを排出しないため、屋内での作業でも安心して使うことができます。

フォークリフトで荷役作業をするために必要な資格

工場や倉庫などの構内で、フォークリフトを使って荷役作業をするためには「フォークリフト運転技能講習」もしくは「フォークリフト特別教育」が必要になります。

「フォークリフト運転技能講習」は最大積載荷重1トン以上のフォークリフトを操作するために必要な資格で、「フォークリフト特別教育」は最大積載荷重1トン未満のフォークリフトを操作するために必要な資格です。単に「フォークリフト免許」と言ったら、「フォークリフト運転技能講習」のことを指すのが一般的です。

フォークリフト免許の試験内容や難易度については、以下の記事で詳しく解説しています。

>> フォークリフト免許の取得方法!費用や期間、試験内容から活用できる職種まで

>> フォークリフト免許の取得は難しいの?落ちる理由や合格のコツを徹底解説

フォークリフト作業における注意点

フォークリフトの操作に免許が求められるのは、安全性を担保するためです。しかしながら毎年、決して少なくない数の労働災害が起きています。厚生労働省の調査によると、フォークリフトに起因する災害発生件数(そのうちの死亡災害件数)は以下のように推移しています。

  • 2019年:2,145件(20件)
  • 2020年:1,989件(31件)
  • 2021年:2,028件(21件)

死亡災害の具体的な発生状況としては、もっとも多いのが「墜落・転落」で、次いで「はさまれ・巻き込まれ」「転倒」「激突され」「飛来・落下」と続きます。これらの労働災害は、無理な運転や、運転席から身を乗り出して物を取るなど、ちょっとした油断や不注意から生じているケースも少なくありません。作業現場での安全対策はもちろんのこと、作業者自身が高い安全意識を持って仕事に臨むことが重要です。

※参考:フォークリフトに起因する労働災害の発生状況|厚生労働省労働災害統計

フォークリフトの求人傾向と特徴

フォークリフトの種類が指定されている求人がある

フォークリフトは、オペレーターが立った状態で操作する「リーチ式フォークリフト」と、オペレーターが運転席に座った状態で操作する「カウンター式フォークリフト」に分けることができます。

フォークリフトの免許を取得していればどちらのフォークリフトも操作できますが、経験によって作業スピードなどは変わってきます。そのため、「リーチ式フォークリフトの業務経験がある人」「カウンター式フォークリフトの業務経験がある人」というように、フォークリフトの種類が指定されている求人もあります。両方の経験がある人はそれだけ活躍の場が広がります。

工場勤務のなかでは給料が高め

フォークリフトの免許を持っていなくても工場で働くことはできますが、フォークリフトの免許があれば応募できる求人の幅が広がるほか、資格手当による高待遇も期待できます。たとえば、同じ工場勤務でも軽作業などの職種に比べると、フォークリフトのほうが給料が高いのが通常です。

実務経験が求められる求人もある

フォークリフトの免許を取得していても、実務経験がない人は採用しないという企業もあります。そのため、求人応募の幅を広げたいならフォークリフトの実務経験を積んでおくことが重要です。未経験の方はまず派遣社員やアルバイトとしてフォークリフトの実務経験を積んでおくことで、将来的に有利な転職ができるようになるはずです。

まとめ

ジョブ派遣は、派遣会社(株式会社日輪)が運営している求人サイトで、製造業・派遣社員のお仕事を中心にご紹介しています。独自の研修をご用意していますので、工場での仕事が初めての方も安心してご応募いただけます。フォークリフトに関する工場派遣求人もご紹介していますので、ぜひ自分に合ったお仕事を見つけてください。

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執筆・編集

株式会社日輪コンテンツ編集チーム
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