自動車工場と自動車部品工場の作業内容
2023年10月25日更新
自動車工場と自動車部品工場
日本の基幹産業の一つとしてあげられている「自動車製造」は様々なメーカーと言われる企業で「車」を製造しています。
中でも「TOYOTA」や「NISSAN」、「HONDA」等の大手メーカーは、TVCMなどでもよく見かけますね!
2035年には日本も電気自動車が中心となります。
その結果、製造業の世界も大きな変革を迎えることになります。
たとえば、「キツイ」とされる「車体製造」があります。
その一方で「キレイ」とされる「半導体・部品製造」もあります。
同じ自動車製造でも働く環境で大きな違いがありますが、本日は「自動車工場」と「自動車部品工場」の実際の違いを見ていきましょう!
自動車工場とは?
自動車工場では、自動車本体を作る作業を行っています。
各部品メーカーから自動車製造に必要な部品を入荷し、工場の中で組立を行います。
さらに、「フレーム」同様に「ボディー」を作ったりしています。
自動車を製造する最終工場という位置づけですね!
作業工程は、大きく6つの工程に分かれます。
プレス工程
多くの自動車メーカーでは超大型のプレス機(500t〜1500tクラス)を使用し、銅板を加工します。
人が行う作業もありますが、かなり大きな銅板となりますのでロボットが行う作業も多い特徴があります。
溶接工程
プレス工程で出来上がったパーツをその後、組み合わせる作業を行っています。
こちらも同様にロボットを使用し組付けていく作業をした後、
さらに、ロボットがうまく動いているかチェックをする検査作業があります。
そして、細かいパーツの組み合わせについては人が「アーク溶接」という作業を行います。
その後、最終チェックや手直しも人が行います。
塗装工程
基本的には溶接工程で仕上がったパーツに色を付ける工程です。
TV等で見た事がある方もいるかと思いますが、例えばロボットがパーツをプールみたいに大きな液体槽へつけ塗装する作業、これを電着塗装と言います。
一度に全体が塗装出来る為必ず行う工程です。
さらにシーラー・本塗、重ね塗り、検査など様々な工程があります。
その後、塗りムラがないかの検査を行います。
エンジン組付け工程
ガソリン車・ディーゼル車にはエンジンがあります。
その部品点数は3万点ともいわれており、各メーカーの生命線でした。
近年徐々に広がりつつある電気自動車にはエンジンが搭載されていない為、この工程については「モーターの組付け」等に代わる可能性もあります。
組立工程
車に必要な部分、タイヤ、窓、シート、内装等といった部品を、ベルトコンベアで車体を移動させながら組立していく工程となります。
動く速さに合わせて各部品を取り付けていく為最も重要なのは、スピードと正確性となります。
ロボットで組立る部品もあります。
しかし、内装部分等人が手で組立てる工程も多くあります。
検査工程
組立工程で完成した車を外観検査します。さらに水漏れ試験を行ったり
国が定める安全基準に達成しているかを検査したり
テスト走行で実際に車を動かして不具合が無いかをチェックしたりしています。
この様に多くの工程を経て車は完成しています。
自動車部品製造とは?
車体製造がパーツを車体に組立てる仕事なら、部品製造はパーツを組付ける仕事です。
自動車に使用されているパーツは全体で2万点〜3万点と言われており、その一つ一つを製造している工場が自動車部品製造工場となります。
つまり、多くは細かい部品を製造している為、車体製造よりも肉体的に楽な仕事になるという事です!
特に電子部品・半導体部品の製造については細かい作業が中心で、温度管理もしっかりされている工場が多い特徴があります。
つまり、一年中通して快適に作業が出来る環境と言えます。
ここでもさらに、作業内容は大きく
「鋳造」「加工」「組付け」「物流」「検査」等に分かれます。
鋳造工程
鉄やアルミの材料(インゴット)を「炉」で溶かし型をとります。
炉の近くでの作業が多い為、冷暖房のきいている工場でも「暑い」という特徴があります。
加工工程
鋳造工程で出来上がった部品を穴あけ加工したり削ったりする加工を行います。
材料により加工する「刃具」や「治具」が違う為製造ラインによっては、「刃具・治具交換」やプログラムの補正を行いNC旋盤加工を行ったりしています。
組付工程
加工工程で出来上がった部品にプラスチックやセンサー等の部品を取り付ける組付け作業を行います。
こちらも機械に部品をセットする機械組付けや、
エアードライバーや電動ドライバーで組付けを行ったりしています。
物流工程
組付けが終わった製品を出荷場まで運搬したり、
組付けに必要な部品を部品棚より運搬し作業を円滑に行う為に色々な雑務を実施している工程です。
検査工程
検査工程は全ての工程に必ずあります。
鋳造工程では「バリ取り検査」を行ったり、「加工工程では「目視検査」を行って傷・バリ・打痕検査を行ったり
組付け工程では「拡大鏡検査・顕微鏡検査」等、物流も誤品チェックを行ったりとどの工程でも必ず発生します。
多くの人が働く自動車に関わる業務は、色々な工程を経て完成している事が分かっていただけたと思います。
仕事をする上で重要な「作業工程」の理解を深め、より自分にあった「仕事」を見つけよう!!
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執筆・編集
- 株式会社日輪コンテンツ編集チーム
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